「ムーンパレス」/ポール・オースター 新潮文庫これです、哲学っぽくてペースダウンした作品。
本格的に海外作家の本を読んだのはこれが初めてです。
主人公は夢想する癖がある青年マーコ。
シングルマザーだった母は幼い頃に事故で亡くなり、それからは風変わりな伯父に育てられる。そんな伯父との不思議で愉快な生活はある日を境に不意に終わってしまう。彼の死をきっかけにマーコは社会生活の一切合財を捨てて精神のみの世界へと閉じこもろうと試みる。
しかし長く続くはずもなく、餓死寸前のところで友人に助けられ、その後、キティと言う恋人と出会う。キティに触発され、とある仕事に従事するうちに秘められたマーコの生い立ちとまだ見ぬ父の正体が明らかになっていく…。
少し長くなりましたがストーリーはこんな具合。
主人公のマーコは現実的でないようで実にリアルな人物として描かれています。伯父が死んでからの生活は酷さはおろか、逆に一種の憧れを持てる判断だと思った。私としてはマーコの価値観に頷ける部分が多かったのですんなりと作品世界に入ることができました。
伯父さんも、後に出てくる老人も、マーコも自分なりの哲学を貫いてストレートに生きているのが共通点。
人物像は個人的に好みです。
しかし問題が1つ。。
ストーリーに余り納得がいきませんでした。
まさか本当の父にも出会うと予測もしてなかったし、それからのマーコの生き様がちょっと……。 無理がある気が……。
海外作品は初めてなのでそこが仇になったのでしょうか、難解、です。
老人が亡くなってからのストーリーは緩やかながら着実に傾いていきます。
マーコが大学生なので私の年齢ではちょっと理解に無理があったみたいです。
もうすこし大人になってからまた読み直したい一冊。